Asia Pacific Orchid Conference (APOC) 14 in Singapore

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アジア太平洋地域最大のランのイベント、Asia Pacific Orchid Conference (アジア太平洋蘭会議、通称APOC) 14を見学しにSingaporeへ行ってきました。

APOCは3年に一度、アジア太平洋地域で開催され、14回目を迎える今回はシンガポール開催となりました。実は第一回となる1984年大会は東京で開催され、以降も5回目を福岡、7回目を名古屋、11回目を沖縄で開催しています。ラン展のほか、学術的なことから趣味者による栽培など幅広いトピックの発表、世界中から集まるランの愛好家たちが交流する場も設けられます。

会場は、シンガポールの空の玄関口、チャンギ空港から電車(MRT)で一駅の近さにあるSingapore Expoという会場。大きなイベントホールが7部屋連なる巨大な敷地の一つでラン展、隣のコンファレンスセンターのバンケットルームで会議や食事会が開催されました。

Conference Room

カンファレンスルーム



APOC14は、シンガポールの洋ラン愛好家団体であるOrchid Society of South East Asia (OSSEA)と、国立機関であるNational Parks Board (国立公園局、通称NParks)によって運営されました。審査運営などは主にOSSEAが担当して、出品などでは有名観光地でもある、Gardens by the BayやNational Botanical Gardensを管轄しているNParksが協力していたようです。NParksは売店エリアに検疫ブースも出しており、購入した株を会場で検査してもらい、検疫証明書を発行してもらうことも可能でした。(I類の原種などを除く、多くのランの場合、シンガポールで発行される検疫証明書はCITESの役割を兼ねることができますので、CITESと検疫証明書を別々に取得する必要はありません)

他のラン展同様、ランドスケープ(ディスプレイ)部門と、個別審査部門の2つがあり、開催前日の審査で賞が決まります。
部門内も細分化され、ランドスケープはサイズで2クラス、個別審査部門は属や花色などでカテゴライズされた17セクション、105クラスに分かれています。
流石は東南アジア、バンダ、コチョウラン系だけで7セクション、46クラスに分類されていました。ジュエルオーキッドや斑入り個体のセクションがあったのも興味深いところでした。

Grand Champion

Dendrobium (nindii x Seletar Red Dragon) Dendrobium (nindii x Seletar Red Dragon)

Grand Champion Plant, Best Hybrid & APOC Perpetual Trophy Grand Champion of Show
Dendrobium (nindii x Seletar Red Dragon)
Exhibited by the Singarpore Botanic Gardens

APOC14のグランドチャンピオンはスパチュラータ系のデンドロ交配種でした。下から照明が当たっているのでややオレンジっぽく見えますが、花房がしっかりと密に咲いた印象の青紫の大きな花でした。

 

Best Specimen Plant

Best Specimen Plant
Grammatophyllum speciosum var. flava
Exhibited by the Singarpore Botanic Gardens

見事な作でBest Specimen Plantを獲得したのは、世界最大の蘭として良く知られるGrammatophyllum speciosumの黄花個体でした。こういう野性的な大株をまじかで楽しめるのも南国のラン展の特徴かと思います。

Best Species

Best Species
Dendrobium thyrsiflorum
Exhibited by the Gardens by the Bay

日本でもお馴染み、房咲きの人気種がBest Speciesに選ばれました。日本では春咲きが主ですが、7月の暑いシンガポールでもしっかり開花させられるのですね。出品者のthe Gardens by the Bayはシンガポールのおなじみの観光名所。マリーナ・ベイ・サンズの隣の広大な敷地にある観光植物園。巨大冷房温室もあるし、うまくやれば常夏のシンガポールでも咲くのですね。

Best Landscape (9 sqm)

すみません!写真撮り忘れました!

9 sqmと25 sqmの2部門あるディスプレイ部門。9sqmの1位はNational Orchid Gardenの作品でした。写真を撮り忘れてしまったのですが、日本から参戦していた、あわじグリーン館のブログに載っていましたので是非ご覧ください。(こちら

残念ならが賞は逃しましたが、あわじグリーン館の作品はこちら。青い胡蝶蘭として話題のブルージーンを中心に使ったディスプレイで来場者の注目を浴びていました。

あわじグリーン館の作品

もう一作品、日本から参戦は、沖縄美ら島財団。美ら島財団といえば、2013年開催のAPOC 11の会場となった海洋博記念公園や、沖縄美ら海水族館などの管理運営を行っている財団です。こちらはめでたく9 sqm部門の第3位を受賞しました。

沖縄美ら島財団の作品

 



続きは執筆中!順次更新します。